聖ニコラオス・アナパブサ修道院

カストラキの町から聖メテオラ修道院群に向かって上ると、左側にそびえ立つ岩の上に聖ニコラオス・アナパブサの修道院が見えてくる。建設可能な面積が狭いゆえ、修道院は数階建ての構造になっている。最高値は標高419Mである。

訪れる人々が、石の階段を百段ほど上がると、14世紀設立の聖アントニオスの小礼拝堂があり、建物の一階とされる部分に入る。修道院の公式の創建者および創設者はラリサ府主教、慈悲の聖人ディオニシウス(1510年3月28日没)と現在のカランバカであるスタゴン地方のエクザルフ聖人ニカノル(1521年〜1522年没)とされる。この二人の考案で、聖ニコラオス修道院は庵や食堂が現在の高層形式を取る建設になった。

修道院の中心となる聖ニコラオスの教会は、二階にある。16世紀初期に建てられ、装飾壁画の制作に「クレタ派」と呼ばれる流派を確立したクレタ島出身の宗教画家修道士セオファニスが携わった。聖ニコラオス教会の壁画は、彼にとっての最初の作品であり、大作の「キリストの再臨」は下の部分に手書きの署名が入っている唯一の作品である。素晴らしい絵画装飾は独特の技術である。(聖ニコラス昇天図、シロスの克肖者エフレム昇天図、動物たちに命名する楽園のアダム図等)

聖ニコラオス修道院が所有する35冊に及ぶ写本は、11世紀から19世紀にかけてのものである。

3階に修道院の旧食堂がある。東側の壁に、19世紀の壁画が残されている。右側には、1971年に修復され、2000年に装飾が施された聖イオアニス・プロドロモスの小礼拝堂が設置されている。

修道院は構造上かなりの修復作業が行なわれた。

 夏季の時間: 9:00-16:00 毎金曜日閉館   冬季の時間: 9:00-16:00 毎金曜日閉館

 +30 24320-22375